This Archive : 2013年11月

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    白りんご

    2013
    11/29
    *Fri*
    CATEGORY : 駄文・メモ | THEME : 日記 | GENRE : 日記
     白りんごを買った。
     月末ギリギリ、なんとか家賃を振り込んで、ほっと一息。予定の出社時刻をちょっと過ぎてしまったけれど、あとは会社に向かうだけ、というところで目に飛び込んできた白と緑と赤。
     クリスマスカラーの色合いが、それぞれごろっと大きなダンボールに詰められてキラキラしている。何となく急ぎたくないな。現実逃避気分で立ち止まると、他とは明らかに違う質感の一箱に目が入った。
     他とは明らかに違うふうわりとした優しい色の林檎が詰まっている。白色にうっすら緑がかった色と、シルクみたいな手触り。手に取るとずっしりした重みがあって、ほのかに甘い香りが漂ってくる。
    「珍しいよ。とってもジューシーだよ」
     思わずじっと魅入っていたら、冬だというのに林檎色に日焼けしたほっぺたのオジサンが、にこにこした笑顔を向けてきた。
     困ったな。売り場で声をかけられると途端に居づらい気持ちになってしまう。そんな私の心の動きを読んだように、オジサン。
    「押し売りはしないからさ、安心してよ」
     そういうの、ずるい。でもありがたい。
     困っているようには見えないように微笑んで、そっと手にした林檎をダンボールに戻す。
     軒先に並べられた林檎はどれもどっしりと構えていて、スーパーのものより自信に満ちてるみたい。青森のアンテナショップの顔は自分達だって分かっているのかもしれない。
     ホワイトムツ"150円"。
     やっぱりマットな白色に目を奪われる。貧乏性というよりただ貧乏という理由で、自分用に買う林檎は100円以下と勝手に決めている。けれど。
     ふと隣の箱に目を遣る。訳ありリンゴ "100円"。王林とフジの、ツヤツヤぴかぴかした輝き。
     その前に立った近所のオバサンから視線をずらして、ねぷた祭りのPRポスターを眺める。
     会社の冷蔵庫で冷やして、お昼のおやつにしようかな。一個まるまるは多いけど、タイミングのあった同僚さんにでもおすそ分けすれば良い。幸い休憩室には包丁が常備されている。誰かの誕生日ケーキを切る以外の用途に使うことだってできるはず。
     うん。ありあり。
    「ホワイトムツ、いっこください」
     オジサンの手で丁寧に包まれた林檎をリュックに入れたら、俄然会社に行く気になった。


    写真 13-11-29 20 43 57
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    秋月しの

    Author:秋月しの
    趣味はお菓子作りと紅茶を淹れること。
    不定期開催・姉妹カフェsweettripの店長兼妹ぴよだったり、中野のメイドバーg-Luv.のクラシカルメイドだったり。

     


     


     


     


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